例えばモンテネグロは、URLに「.me」を使いたい人々から利益を得ています。
アンギラは、AIブームのおかげで「.ai」のウェブドメインの登録料から追加収益を上げています。
ドメインの特徴的な文字列の需要で儲けているのはアンギラだけでありません。
AP通信の報告によると、以下の国々も利益を得ています。
・ツバル
ツバルは太平洋にあるサンゴ礁の小さな島々で、オーストラリアとハワイの中間に位置しています。
世界で最も小さな経済圏の1つであり、気候変動による影響も大きいです。
しかし、ツバルは「.tv」ドメインという貴重な資源があります。
多くのインターネットユーザーは.tvをテレビの略だと思うかもしれませんが、
.tvからのロイヤリティは、特にビデオゲームストリーミングプラットフォームのTwitchがウェブアドレス「twitch.tv」のライセンスを取得してから、上昇しています。
・リビア
2011年に長期独裁者アンマル・カダフィの死後、混乱が続く北アフリカの国リビアはインターネット文化とは直接結びつかないかもしれません。
しかしリビアは「.ly」のドメインを管理しています。
このドメインは、「-ly」で終わる英語ウェブサイトのドメインハックとして広く使われています。
有名な例として、リンク短縮サービス「bit.ly」や、オンライン解析プラットフォーム「Parse.ly」などがあります。
・モンテネグロ
ユーゴスラビア崩壊後に独立したバルカン半島の国。
人口約62万人で、アドリア海、ボスニア、コソボ、セルビア、アルバニアに囲まれたヨーロッパの小国のひとつです。
モンテネグロには「.me」ドメインが割り当てられ、個人のブランディングをしたい人々に人気となっています。
ウェブサイトビルダー「Wix」によると、「.me」のドメインは個人のウェブサイト、ポートフォリオ、ブログ、オンライン履歴書などに頻繁に使用され、「自分自身をオンラインで表現する手段」と見られています。
・コロンビア
「.co」で終わるウェブサイトは、企業向けの一般的なドメイン「.com」ではなく、コロンビアに割り当てられたドメインです。
コロンビアは誰でもこのドメインを登録できるようにしています。
ドメイン登録サービス「GoDaddy」によると、200万以上の「.co」ドメインが取得されており、その中にはAmazonのような大手企業も含まれています。
Amazonは「.co」のドメインを、自社の「.com」サイトにリダイレクトするために使用しており、Googleは「g.co」を公式のショートカットとして利用しています。
(太平洋の小さな領土であるトケラウは、.tkドメインのためにサイバー犯罪の拠点となりました。)
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