.nuを取り戻すため20年以上戦っているニウエ
- グローバルドメインニュース
- 2022/2/28
ニウエ政府は、20年以上にわたって.nuの管理を取り戻すための法廷闘争をしています。
ニウエ政府は2003年まで.nuドメインを管理する法的権利の所有者でしたが、
ドメインからの収益でニウエに無制限なインターネットと無線LANを無料で提供するために作られたアメリカ マサチューセッツの非営利団体 IUSN財団に権利を譲渡しました。
その後、2013年9月、ドメインの管理・技術運用がスウェーデンのインターネット財団(IIS)に移管されました。IISはスウェーデンの.seのccTLDレジストリでもあります。
.nuはスウェーデン語で「.now」を意味し、スウェーデン語を話す人々に人気となりました。
現在では約250,000の登録数となり、年間約500万ドルの利益をだしています。
これはニウエのような小さな島国にとっては多額のお金です。
2018年にニウエ政府は.nuの利益とレジストリ全体の管理を戻す訴訟をスウェーデンにて起こしました
が、
2020年、下級裁判所は.nuレジストリであるIISの主張を支持しました。ニウエ政府はスウェーデンの管轄で訴訟を起こせないと判断したためです。
そこでニウエ政府は2021年にIANAに再委任要求を行った結果、IISの主張が控訴裁判所によって却下されました。
IISは最高裁判所に控訴しましたが、2022年2月、最高裁判所はこの事件の審理を拒否し、控訴裁判所の判決を支持しました。ニウエ政府が訴訟を起こす資格を有すると承認したのです。
IISにはこれ以上、訴える手段はないようです。
判決は最高裁判所第一審の法廷に戻され、再度裁判が行われます。
日程は未定です。